私の94パーセント
どんな人間にも運命がある。生まれ育った環境、巻き起こる出来事、人。偶然?必然?そんなんどうだっていい。
全部ひっくるめてここでは"運命"と呼ぼう。
私は自分が何者かはわからない、ただ、これだけは言える。
「私は運命と遊んでいる。」と。
ん?
…いや、ただ生きてるだけか、そうか。
もうそれだけしか胸を張れないの。ただ運命とたわむれ、ただ、生きてる。それってすごいことじゃない?
地元に帰ったときに友人に聞かれた
「巻ちゃんは結局何やってるの?何になりたいのー?」
地元の無邪気な友人の質問は残酷だった。
東京に出てきてやっている私の理解しがたい活動に単純な、疑問をもっているだけなのだろうけれど、、
私は、答えた
「もう、なってるよ!これだよ!!………ただ、売れてない。食べれてないだけよ(笑)」
と。
私は自称アーティスト。売れてない。だからもう何者なのかもわからねぇ。
その友達は"売れてない"といった部分は聞こえないふりをしてくれた。
私は34歳。
もう、なりたかった者には、なっているのかな…?
"何か"を目指してたはずの私は、あらゆるものを手探りで手を出したあげく、それなりの小さな達成感を重ねた。あげくの今これよ。
そうなのか。そうだよね。
…だとしたらこんな現状あんまりだ。
34歳。私は今アルバイトを4つ掛け持ちしている。それなのに今お財布に入ってるお金は1000円を切った。銀行の残高は332円。先ほどカードローンの審査に落ちた。
10日遅らせてもらった家賃8万円の支払いが明日に迫っている。一カ月以上遅れている、別の借金の支払い額がたまって9万円になった。お財布の中は1000円を切った。
スイカのチャージが足りなくて改札で冷たく響く、ピーーー!。余裕がないぶん恥ずかしい。
繰り返します、
銀行の残高332円、借り入れさえできない身分、家賃の支払いができない、借金、スイカ、………………
そして恋人への借金まである。
どうしたもんか。
余裕がなく性格まで悪くなってきているのを最近は感じている。
もう文を書くしかないだろう。
また、手探りで"何者でもない自分"を完成させようとしてしまう、この事実はもうどうしようもないことだけれど、今が最低地点としたい。だから書く。
私が胸をはって唯一言える、「運命で遊んでいる人」という事実。
私はこの事実で遊ぶ。
なので、すべて匿名でこの人生を書き綴ることにした。生活事情も、金銭事情も、恋愛も。
私の全てを…とは言えないが、せめて私の94パーセントくらいのことを。
どうか誰も見ていませんように。